From: リスキルテクノロジー 松田航
新宿本校にて、、、
システムの開発中やリリース後に
何らかのトラブルが起きることはあります。
特にリリース後であれば
本来あってはいけないことですが...
トラブルが発生した場合は、
早めに問題を修正するのが重要なポイントです。
トラブルの原因を調査して解決することを
トラブルシューティングと言います。
今回はトラブルシューティング方法について
お伝えしましょう。
トラブルの原因は必ずどこかにあります
システムは思った通りに
動いてくれないことがよくありますが、
作った通りにはきちんと動いてくれるものです。
作った通りに動くということは
トラブルの原因は必ずどこかにあるのです。
プログラムの例で言えば
バグの種類は大まかに分けて2種類あります。
ひとつは
エラーが発生してシステムが動かなくなるケースで、
特定の処理ができなくなったり
最悪の場合はシステム全体が止まってしまいます。
そしてもうひとつは
エラーは発生しないけど
システムが誤った結果を出してしまうケースですが、
実はこちらの方がトラブルとしては怖いのです。
例えば消費税の計算で
8%で計算しないといけないところを
5%で計算してしまっている場合、
請求書の金額やデータベースの登録内容が間違ってしまいます。
このような場合はエラーが出ないので、
バグに気付くのが遅くなってしまうのです。
プログラムでもサーバー構築でも、
テストをしっかりと行うことが大切ですが…
それでも起きてしまったトラブルは、
どうやって解決してゆくのでしょうか?
トラブルシューティングってどうやるの?
プログラムの場合は、
エラーが発生している場合は
エラーメッセージやログファイルを見ます。
これらには、どこでどのような原因で
エラーが発生したのかが詳しく記録されており、
その情報をもとに
エラーの原因を解析するのが基本です。
しかし、
エラーの発生場所と
エラーの原因を生み出している場所が
必ず同じという訳ではありません。
エラーが発生するもっと前の処理で
エラーの原因を作ってしまっている場合もあります。
その時に行うのが
「ステップ実行」という開発ツールの機能で、
プログラムを1行ずつ実行させて、
データの内容や処理結果を確認しながら実行できます。
エラーが発生しない種類のバグだと、
ステップ実行で確認しないと原因がつかめません。
サーバートラブルの場合も、
基本的にはログファイルの解析から始まります。
例えば...
Webサーバーがうまく動かない!
メールを送っても送信されていない!
...などといった場合、
Webやメールサービスのログファイルを確認します。
プログラムの場合と同じで、
ログファイルにエラー内容が書かれていますので
そこから原因を調査してゆくのが基本です。
ただし、サーバーの場合は
物理的なトラブルが原因となる場合もあります。
ハードディスクが破損したとか、
電力不足でサーバーダウンするなど、
物理的な原因も含めて調査しなければいけません。
原因不明のトラブルの場合はどうする?
プログラムや設定ファイルを見ても、
特に問題がない...
一見すると原因不明の
トラブルが発生する場合もあります。
プログラムの場合だと
AさんのPCだと問題なく動くのですが、
BさんのPCだと計算結果が違うといったケースですね。
そのようなケースでは
OSやサービスのバージョンが、
正しいものを使っているかどうか調べましょう。
バージョンが違っていると
動きが変わってくるケースもありえます。
他にも調査ポイントはありますが、
それでも原因不明の場合は
ベンダーにサポートを依頼して原因を究明しましょう。
しかし、ベンダーにサポートを依頼した場合、
原因がわかるまでに時間がかかります。
特にリリースしている
システムのトラブルであった場合は、
早急にトラブルを解決しなければいけません。
原因がわかるまでに時間がかかる場合は、
一時的なプログラムの修正や、
代わりのサーバーを用意するなどの対策が必要です。
エンジニアの価値を高める
トラブルシューティングスキル
バグやエラーの対処方法は
エンジニアが習得しておきたいスキルのひとつ。
トラブルシューティングのスキルが
高いのと低いのでは、
エンジニアとしての価値が格段に変わってきます。
さまざまなトラブルは
開発者の作業やユーザーの業務を途中で止めてしまう、
つまり、
発生するだけで損失を与えてしまっているのです。
損失を最小限に抑え、
トラブルをできるだけ早く解決して
通常の業務を進めてもらう...
それが生産性の向上に繋がるのです。
リスキルテクノロジー
松田
PS
どんな機械でも
使っているとあちこち痛んできます。
システムでもそれは同じこと。
トラブルがない方がもちろんいいのですが、
万一の時は素早く対処できる方がいいですし、
ユーザーの信頼も失わずに済みます。