足し算をしたり、引き算をしたり、計算をするのはプログラミングの基本だ。
プログラムには算術演算子というものを使って計算をするという機能があり、Javaでももちろん用意されている。
このページではJavaの算術演算子についてまとめてご紹介する。
目次
Javaの算術演算子
算術演算子とは?
Javaには、数値を計算するために算術演算子がある。算術演算子とは、加算、減算、乗算、除算を行う記号だ。加えて、剰余算がある。
これらの演算子の記号(+, -, *, /)は、誰でも知っている基本的なものだ。しかし、剰余算を表す「%」の記号は初めてかもしれない。この記号は、値を別の値で割った余りを求める算術演算子だ。
算術演算子による演算の順序は、左から右に向かって行われる。例えば、演算子が「+」の場合、「+」を挟んで左にある数値に右の数値を加算する。
書き方の基本は簡単だ。
演算結果の値 = 数字 算術演算子 数字;
もう少し正確に言うと、
演算結果の値 = オペランド 算術演算子 オペランド;
となる。オペランドとは数を表す値や変数のことで、算術演算子の演算の対象となる。
では、算術演算子とその演算の種類について見てみよう。
算術演算子の種類
冒頭で説明した%以外の演算子はよく知っているので、説明は不要だろう。しかし、算術演算子と呼ばれるものをはっきりさせるために、その一覧をここに示しておく。
演算子 |
説明 |
+ |
加算、つまり足し算を行う演算子 |
- |
減算、つまり引き算を行う演算子 |
* |
乗算、つまり掛け算を行う演算子 |
/ |
除算、つまり割り算を行う演算子 |
% |
剰余算、つまり余りを求める演算子 |
算術演算子のサンプルプログラム
普通の数字パターン
このサンプルプログラムは、算術演算子を使って実数に対する演算を行っている。後のサンプルプログラムでは、変数を使って同じ計算をしている。Javaの算術演算子は演算の対象が実数でも変数でも結果は同じになる。
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public class ArithmeticOperatorsCalculatingIntegerValues { public static void main (String[] args) { int result;//[1] result = 10 + 3;//[2] System.out.println("[3] 10 + 3 = " + result); result = 10 - 3;//[4] System.out.println("[5] 10 - 3 = " + result); result = 10 * 3;//[6] System.out.println("[7] 10 * 3 = " + result); result = 10 / 3;//[8] System.out.println("[9] 10 / 3 = " + result); result = 10 % 3;//[10] System.out.println("[11] 10 % 3 = " + result); } } |
実行結果
1 2 3 4 5 |
[3] 10 + 3 = 13 [5] 10 - 3 = 7 [7] 10 * 3 = 30 [9] 10 / 3 = 3 [11] 10 % 3 = 1 |
サンプルプログラムの説明
それでは簡単にプログラムの解説をしてゆこう。
- [1] 変数resultを宣言する。
- [2] resultに10 + 3を代入する。
- [3] resultを表示する。
- [4] resultに10 - 3を代入する。
- [5] resultを表示する。
- [6] resultに10 * 3を代入する。
- [7] resultを表示する。
- [8] resultに10 / 3を代入する。
- [9] resultを表示する。
- [10] resultに10 % 3を代入する。
- [11] resultを表示する。
整数型変数のサンプルプログラム
このサンプルプログラムは、算術演算子を使って変数に対する演算を行っている。実数だけでなく、変数を演算の対象とすることができるということを理解してほしい。変数が使えれば、式のプログラムは変えないで、変数の値だけを変えることによって様々な計算を行える。
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public class ArithmeticOperatorsCalculatingIntegerVariables { public static void main (String[] args) { int integerValue3 = 3;//[1] int integerValue10 = 10;//[2] int result;//[3] result = integerValue10 + integerValue3;//[4] System.out.println("[5] 10 + 3 = " + result); result = integerValue10 - integerValue3;//[6] System.out.println("[7] 10 - 3 = " + result); result = integerValue10 * integerValue3;//[8] System.out.println("[9] 10 * 3 = " + result); result = integerValue10 / integerValue3;//[10] System.out.println("[11] 10 / 3 = " + result); result = integerValue10 % integerValue3;//[12] System.out.println("[13] 10 % 3 = " + result); } } |
実行結果
1 2 3 4 5 |
[5] 10 + 3 = 13 [7] 10 - 3 = 7 [9] 10 * 3 = 30 [11] 10 / 3 = 3 [13] 10 % 3 = 1 |
サンプルプログラムの説明
それでは簡単にプログラムの解説をしてゆこう。
- [1] integerValue3に3を代入する。
- [2] integerValue10に10を代入する。
- [3] 変数resultを宣言する。
- [4] resultにintegerValue10 + integerValue3を代入する。
- [5] resultを表示する。
- [6] resultにintegerValue10 - integerValue3を代入する。
- [7] resultを表示する。
- [8] resultにintegerValue10 * integerValue3を代入する。
- [9] resultを表示する。
- [10] resultにintegerValue10 / integerValue3を代入する。
- [11] resultを表示する。
- [12] resultにintegerValue10 % integerValue3を代入する。
- [13] resultを表示する。
オペランドが浮動小数点型変数のサンプルプログラム
このサンプルプログラムは、算術演算子を使って浮動小数点型変数に対する演算を行っている。プログラミング言語によっては、浮動小数点の剰余算の計算をサポートしていないものがあるが、Javaはサンプルプログラムの結果から分かるようにこれらの演算をサポートしている。
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public class ArithmeticOperatorsCalculatingFloatingVariables { public static void main (String[] args) { double doubleValue033 = 3.3;//[1] double doubleValue100 = 10.0;//[2] double result;//[3] result = doubleValue100 + doubleValue033;//[4] System.out.println("[5] 10.0 + 3.3 = " + result); result = doubleValue100 - doubleValue033;//[6] System.out.println("[7] 10.0 - 3.3 = " + result); result = doubleValue100 * doubleValue033;//[8] System.out.println("[9] 10.0 * 3.3 = " + result); result = doubleValue100 / doubleValue033;//[10] System.out.println("[11] 10.0 / 3.3 = " + result); result = doubleValue100 % doubleValue033;//[12] System.out.println("[13] 10.0 % 3.3 = " + result); } } |
実行結果
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[5] 10.0 + 3.3 = 13.3 [7] 10.0 - 3.3 = 6.7 [9] 10.0 * 3.3 = 33.0 [11] 10.0 / 3.3 = 3.0303030303030303 [13] 10.0 % 3.3 = 0.10000000000000053 |
サンプルプログラムの説明
それでは簡単にプログラムの解説をしてゆこう。
- [1] doubleValue033に3を代入する。
- [2] doubleValue100に0を代入する。
- [3] 変数resultを宣言する。
- [4] resultにdoubleValue100 + doubleValue033を代入する。
- [5] resultを表示する。
- [6] resultにdoubleValue100 - doubleValue033を代入する。
- [7] resultを表示する。
- [8] resultにdoubleValue100 * doubleValue033を代入する。
- [9] resultを表示する。
- [10] resultにdoubleValue100 / doubleValue033を代入する。
- [11] resultを表示する。
- [12] resultにdoubleValue100 % doubleValue033を代入する。
- [13] resultを表示する。
まとめ
このページでは算術演算子の基本についてお伝えしてきた。他にも算術演算子はあるが、これらが基本だ。まずは押さえてしまおう。
その他の演算子については下記の演算子カテゴリーから順番に確認していただければと思う。
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