From: リスキルテクノロジー 松田航
新宿本校にて、、、
以前ブログでも紹介した
「IoT」(Internet of Things)
...について覚えているでしょうか。
「モノのインターネット」
と呼ばれ、
近年特に注目されている技術ですが...
IoTの普及には
Linuxが大きく影響しているのです。
急成長する組み込みLinuxのシェア
Linux.comによると、
アメリカの調査会社である
VDC Research Groupの調査結果から、
IoTの普及にともなって
オープンソースLinuxのシェアが
成長していると報じられています。
出典:Linux.com
組み込み機器には
Linux系OSが広く採用されていましたが、
それでも
Linux以外のOSやリアルタイムOSは
まだまだ使用されていました。
ところが、
IoTが普及してゆくにつれて
2012年では
56.2%の組み込み機器に
採用されていたオープンソースLinuxは
2017年には
64.7%にまで広がるだろうと
予想されています。
年平均の成長率は
およそ16.7%にまでのぼり
普及は加速度を増しているのです。
なぜLinuxの普及が広がるのか
オープンソースならではの
開発のしやすさが挙げられます。
商用OSなどでは
利用するにあたり
決して少なくない開発費用がかかりますが、
オープンソースでは費用がかかりません。
また、
それぞれの
オープンソースコミュニティに
支援されているプラットフォームですので、
「試作品の制作と開発の助けになる」
...という開発者の声が挙げられています。
そして、
Raspberry Pi(ラズベリーパイ)
や
BeagleBone(ビーグルボーン)
など、
オープンソースLinuxに対応した
小型のシングルボードコンピュータは
IoT対応製品の一部として開発されるケースも多く
Linuxの採用を広めているのです。
また、
Linuxは複数のOSを組み合わせた
ハイブリッドなIoTでも採用されています。
たとえば、
グラフィック関連の処理と
通信機能をLinuxで処理し...
それ以外の部分を
リアルタイムOSで処理するなど、
目的に応じて使われるケースも
増えてきているのです。
そして新しいIoTにも
Linuxは
新しいIoTの通信技術の開発にも
採用されています。
出典:Linux Light Bulbs: Enabling Internet Protocol Connectivity for Light Bulb Networks
Disneyの研究者が開発している
「Linux電球」
(Linux Light Bulb)
というプロトコルは
光の点滅によって通信できるプロトコルです。
これは...
「可視光通信」
(Visible Light Communication)
と呼ばれている方式で
Wi-Fiなどの通信設備がない場所でも
LEDライトさえあれば
通信することができるという技術で、
さまざまな家電製品、
ウェアラブル端末からおもちゃまで
それぞれの機器が
光で通信することができるのです。
可視光通信を
制御するドライバには
Linuxデストリビューションが採用されています。
このような
今までの通信の概念を変える
全く新しい技術にも
Linuxが使われているのです。
時代の流れ
これから
エンジニアを目指す方にとって
IoTの普及は大きなチャンスだと言えます。
これほどITが社会に普及しても
Linuxエンジニアは常に不足しています。
エンジニアになりたい方は、
インフラエンジニアの選択もあることを、
知っておくと良いのではないでしょうか?
リスキルテクノロジー
松田
PS