Javaの入門書をお探しだろうか?
Javaはプログラミングの基本を押さえるのに適している言語のひとつだ。はじめにJavaをマスターすることで、しっかりとしたプログラムが書けるようになると言われている。
そのため、初心者向けの入門書がたくさん売られているが、反対に数が多すぎてどれを購入していいか悩むだろう。
このページでは、初心者向けのJava入門を9冊厳選してお伝えする。入門書を買うときの参考にしてほしい。
Javaの立ち位置
Java言語は世界でも日本でももっとも使われている言語のひとつだ。実際、各種のプログラミング言語ランキングで1位を取っている。
人気度合いも次の通り他の言語に勝っている。人気があるということは仕事もあるし、参考にできる資料も豊富だということだ。
はじめてのプログラミング言語としてJavaを選ぼうとしているなら、それは正解だろう。若干他の言語に比べて厳格なところがあり、難しい面もあるが頑張って乗り越えて頂ければと思う。
Javaの入門書9選
Javaの絵本 増補改訂版
出典:翔泳社
プログラミング自体があまり馴染みのない方にはおすすめの一冊だ。
絵本シリーズは、Javaに限らずどれもベストセラーとなっているもので、イラストやサンプルを豊富に使い、初心者が手を付けるには非常に読みやすい構成になっている。
本書の初版は2002年で、そこから大きく改訂が入り、2005年に増補改訂版として発行されたもののため、記載のバージョンがやや古い。だが、Javaに触れるための最初の一冊として十分な内容だ。
絵本シリーズを手に取り、まずはJavaの魅力に触れるところか初めてみると良いだろう。
独習Java 第4版
出典:翔泳社
こちらは独学でプログラミングにチャレンジする方向けの独学シリーズのJava版だ。
Javaのプログラミングを学ぶ際にはJDK(Java Development Kit)と呼ばれるプログラムが必要になるが、基本的にはJavaの発行元であるOracle社のサイトよりダウンロードする必要がある。ここで悩んで時間を使ってしまう人も多い。
本書では付属のCD-ROMに収録されているため、プログラミング環境を作成する手順に悩まされる事は無い。
サンプルプログラムの実用性にも定評があり、単に説明のためのサンプルでは無く、先々の実務でも利用価値のあるサンプルとなっている。
10日でおぼえるJava入門教室 第3版
出典:翔泳社
入門書のベストセラーとなっている10日で覚えるシリーズにもJava版が存在する。
10日間のカリキュラムを講義形式とで掲載しており、迷うことなく進められるだろう。
また、単にプログラム言語としてのJavaの文法やリファレンスを紹介しているのでは無く、Javaに関する様々な話題も提供されている。
例えば、冒頭ではJavaの歴史が紹介されている。読み物としても面白いのだが、プログラミングに関する知識が十分育ってから改めて読んでみると新たな発見に繋がることも珍しくない。
講義の合間に挟まれるコラムにも興味深いものが多く、気分転換に読んでみると良いだろう。
尚、後半に収録されているGUIプログラミングに関する解説は、ひとまずは飛ばしてしまっても良い。GUIプログラミングはWindowsアプリのような画面操作を伴うプログラムを作成する事だが、実際にJavaで作成する事はあまり多くない。
独習Javaサーバーサイド編
出典:翔泳社
先に紹介した独習Javaのサーバーサイド編だ。
Javaというプログラム言語の最大の特徴として、マルチプラットフォームというものがある。簡単に言ってしまえば、どんなコンピューター上でも動くということだ。
この特徴を活かした仕組みとして、Webシステムのサーバーサイドプログラムの作成がある。
表面上に現れないので利用者側には認識されにくいが、多くのWebシステムがJavaで構築されている。
本書は、サーバーサイドプログラムとしてのJavaプログラミングの基本を解説している。
TomcatやMySQLといった、Webシステムを構築する上で必要となる各種アプリケーションの利用についても触れられており、この一冊でサーバーサイドプログラム作成のイロハを学ぶことが出来る。
Eclipse4.5ではじめるJavaプログラミング入門Eclipse4.5Mars対応
出典:秀和システム
Javaプログラミングを始める上で、必須と言って良いのがEclipseというツールの活用だ。
Eclipseは統合開発環境と呼ばれるプログラミング用のアプリケーションソフトの一つで、Javaプログラミングの多くは、このEclipseを使用する事で生産性が高くなる。
実際に職業Javaプログラマの大半がEclipseを使用しており、IT技術者としてJavaを学ぶのであれば、Eclipseの使い方をマスターすることは必須と言えるだろう。
本書では、Eclipseの導入方法から解説されており、IDEを利用したこと無い方でもスムーズに入ることが出来る。
もちろん、Eclipseの使い方を紹介しているだけでなく、Eclipseを利用しながら、Javaの初歩からの解説も含んでいる。
その他、GUIプログラミングや、サーバーサイドプログラミング、さらにはAndoroidスマートフォン向けのアプリの開発方法にも触れられており、Javaの多方面での活用法に触れることが出来る。
これからJavaプログラミングを始める方には、是非とも一度読んで頂きたい一冊だ。
オラクル認定資格教科書 Javaプログラマ Bronze SE 7/8
出典:翔泳社
ここまで紹介してきた書籍とは少々趣向が異なり、こちらはJavaプログラマ向けの認定資格である「Javaプログラマ Bronze SE 7/8」の教科書となる。
認定資格向けの教科書なので、試験の合格を目標として書かれているのだが、Javaそのものを理解するための解説も充実している。
例えば、「エディション」と呼ばれるJavaプログラムの基本セットの種類や、動作環境の構築方法など、プログラミングにまつわる周辺知識についても解説されている。
本格的に認定試験の合格を目指すのであれば、本書に加えて問題集となるものに取り組んだほうが良いが、まずはJavaプログラミングの基本を学ぶということであれば、この一冊で問題ないはずだ。
本書で基礎を身に着けたかたは、認定試験の合格を目指すのも良いし、より上位のSilver/Goldといった試験向けの書籍に手を伸ばすのも良いだろう。
ITの資格は現場に出るときに役立つ事が多いし、細かい部分の復習になる。取っておいて損はない。
EclipseではじめるJavaフレームワーク入門第4版クラウド開発対応
出典:秀和システム
Javaプログラミングに限ったことでは無いのだが、昨今のプログラム構造は1から10までをプログラマ自身が作成するのでは無く、「フレームワーク」と呼ばれる骨格を活用する。
フレームワークはプログラムの骨骼なので、プログラムの全体像はフレームワークで用意されており、プログラマはビジネスロジックと呼ばれる内部の処理だけを記述すれば良い。
Javaでは、主にサーバーサイドプログラムの作成において、このフレームワークの活用が重要なカギを握っている。
本書では、Webアプリケーションの構築におけるフレームワークの活用方法について解説されている。
まずは、Strutsというフレームワークのお手本のようなものの基本活用から始まり、多くのフレームワークの活用方法を解説している。
Javaはプログラム言語そのものがバージョンアップされ、またフレームワークも日々新たなものが考案されている。
何か一つのフレームワークに特化する前に、まずはフレームワークを取り巻く全体像を把握する意味でも、是非とも本書に一度目を通してもらいたい。
Java EE 7徹底入門 標準Javaフレームワークによる高信頼性Webシステムの構築
出典:翔泳社
こちらは最新のJavaアプリケーションプラットフォームであるJava EE 7の入門書である。Javaプログラミングを始めたばかりの方には少し難しい内容ではあるが、Webシステムの構築に関わるのであれば、是非ともJava EEを理解して頂きたい。
Java EE はJavaの企業用機能セットと呼ばれているが、主に企業向けのWebシステムにおいて、必要と考えられる機能を詰めあわせたフレームワークと考えれば良い。
また、他のフレームワークと大きな違いとしては、一般的なフレームワークは、オープンソースコミュニティーによって提供されるものであったり、システムベンダーやメーカーが独自に拡張した製品群であったりするのに対し、Java EEはJavaの標準仕様として提供されているものでいわば公式な仕組みと言えるものとなる。
その為、今後はJava EEに準拠した開発手法が主流となり、またシステムベンダーやメーカーも、これに準拠した各種製品を排出してくるだろう。
Javaを仕事上で活用することを目的とするのであれば、Java EEも合わせて学んでおきたい要素となる。
本書では、Java EEの最新バージョンである「7」に照準にあわせ、実践的な開発手法を丁寧に解説している。
プログラミングそのものはある程度身につき、Webシステムの生産性の向上や高品質なシステム構築方法を学ぶのであれば、JavaEEを積極的に取り入れるべきだろう。
JavaからはじめようAndroidプログラミング―Android Studio対応版
出典:インプレスブックス
Javaを語る上で忘れてはならないのがAndroidと関係だ。
Androidは多くのスマートフォンで取り入れられている、オペレーティングシステムだが、その最大の特徴にJavaとの親和性が挙げられる。
Androidスマホ向けのアプリを作成する場合、幾つかの手法があるのだが、その代表的なものがJavaを利用する方法だ。現実的にはほとんどJavaで作られている。
本書は、「Javaを知らない人のための入門書」と銘打っている事もあり、Android向けのアプリの開発手法はもちろん、そもそものJavaプログラミングの記述方法なども丁寧に解説されている。
開発ツールであるAndroid Studioの導入方法も掲載されており、多少プログラミングをかじった程度の知識があれば、すんなりアプリ開発を始めることが出来るだろう。
本書で得られる知識は、Androidアプリを取り巻くマーケットの拡大や、ビジネスアプリケーションへの進出など仕事の面でも大きな広がりが期待できる。
また、何よりもゲーム作成や便利ツールの開発など、自分自身に近い開発に取り組むことが出来るというのもAndroidプログラミングの醍醐味だ。
これからJavaプログラミングを学ぼうという方は、Androidプログラミングも合わせて習得を目指してもらいたい。
まとめ
Javaの入門書を9冊ご紹介してきたがいかがだっただろうか?
Javaは基礎を固めるのに適したプログラミング言語だ。その分、細かい制約が色々とあり、初心者にとっては難しく感じる面も多いだろう。しかし、Javaさえ書けるようになれば、PHPにもRubyにもPythonにも、気楽な気持ちで取り組めるようになるはずだ。
ぜひ、これらの入門書を参考にして、エンジニアとしての一歩を踏み出してほしい。
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