sumはファイルのチェックサムを計算するコマンドだ。
チェックサムとは、データ全体を特殊な計算アルゴリズムで算出し、導きだす数字のことで、ファイルの内容が同じであれば同一のチェックサムになる。
昔の通信方法では、ファイルを相手に送った際に、コピーミスや転送漏れによりファイルが正しく届かなったこともあった。その時に、チェックサムも同時に送ることで、送信側、受信側でチェックサムが同一であれば、ファイルは正しく送信されたと判断できた。
今日においては転送漏れなどが発生することは少なくなったが、転送経路の中で、ファイルを改ざんされるという事件がまれに起きる。
このような改ざんを防止することや、そもそもファイルの送り間違いなどの人的ミスもチェックサムの活用によって防ぐことができる。
目次
sumコマンドの基本
コマンドの基本動作
使い方は、次のとおりだ。
$ sum ファイル名
テキストファイルw.datのチェックサムを計算する場合は、次のコマンドだ。
$ sum w.dat
テキストファイルw.datのチェックサムが47651と計算され、ブロック数も3と表示された。
shutdownコマンドのオプションたち
オプションの一覧
後から詳細をご紹介するが、まずは一覧で見てみよう。
オプション -r
BSDアルゴリズムを使ってチェックサムを計算する。
オプション -s(オプション--sysv)
System Vアルゴリズムを使ってチェックサムを計算する。
では詳細を見ていこう。
-rオプション:BSDアルゴリズムを使ってチェックサムを計算する
BSDアルゴリズムを使ってチェックサムを計算する書式は次のとおりだ。
$ sum -rファイル名
テキストファイルw.datのチェックサムをBSDアルゴリズムで計算する場合は、次のコマンドだ。
$ sum -r w.dat
テキストファイルw.datのチェックサムがBSDアルゴリズムを使って計算された。
オプション -s(オプション--sysv):System Vアルゴリズムを使ってチェックサムを計算する
System Vアルゴリズムを使ってチェックサムを計算する書式は次のとおりだ。
$ sum -sファイル名
テキストファイルw.datのチェックサムをSystem Vアルゴリズムで計算する場合は、次のコマンドだ。
$ sum -s w.dat
テキストファイルw.datのチェックサムがSystem Vアルゴリズムを使って計算された。
-sオプションの場合は、使用するブロック数がオプションなしの時の半分である512blocksであるため、ブロック数の数字が倍になる。
さらに-sオプションでは結果にファイル名も表示する。
sum関連コマンド
最後にsumコマンドに関連して、基本的なチェックサム関連のコマンドも紹介しておく
md5sumコマンド
md5ハッシュ値をチェックしたり計算したりする。
sha1sumコマンド
sha1ハッシュ値をチェックしたり計算したりする。
まとめ
このページでは、sumコマンドを使ったファイルのチェックサムの計算方法を解説した。
ファイルの送受信後に、相手とのファイルの内容の確認に活用しよう。