Linuxに限らずフォーマットとは記憶媒体の初期化だ。USBなどでもフォーマットを実行することがよくある。
基本的にフォーマットを行ってから、諸々の設定を開始していく。このページではLinuxのフォーマットについてお伝えした。
目次
Linuxのフォーマットとは
フォーマット
多くの書き換え可能な記憶媒体、USBメモリやHDD、SSDなどはまずOSの認識出来る方式でフォーマットをしなければならない。
この「フォーマット」とは日本語で言うと「初期化」となる。要は記憶媒体をその「OSの方式で書き込みできるようにする作業」ととらえればよいだろう。
実施をすると、まっさらな初期状態となるので注意しよう。
Windowsとの違い
ほかにもWindowsで認識できるフォーマットと、Linuxで認識出来るフォーマットには違いがある点を念頭においておこう。
基本的にLinuxでWindowsのフォーマット形式は読み書きできる場合が多いが、LinuxのファイルシステムをWindowsは認識できない。
これはWindows側は業界標準 + Linuxに寄せるとユーザが取られてしまうので、Linuxにあわせる理由がない。
またLinuxで扱うことのできるファイルシステムが多いので、全て対応するのはコスト的にもかさむという点もあるだろう。ちなみにWindowsではNTFS、Linuxではext4もしくはxfsが主流となっている。
それぞれ環境に応じて記憶媒体のフォーマット形式を検討しよう。
主に現在使われるファイルシステム
ext4
現在Linuxのファイルシステムの代表としてext4がある。過去のextファイルシステムと互換性をとりながら、拡張されたファイルシステムである。現代のLinuxではよほど特殊な環境でない限りext4が読み書き、フォーマットが可能となっている。過去のファイルシステムと互換性がありext3までしか読めないシステムでもext4の拡張機能を使用しない場合に限りext3としてマウント読み書きが可能となっている。
ファイルシステムの最大サイズは1EB、ファイルの最大サイズは16TB、ジャーナルなファイルシステムとなっている。
XFS
CentOS7のデフォルトのファイルシステムとなっている。スケーラビリティの面で有利なファイルシステムとなっている。またジャーナリングなファイルシステムである。ファイルシステムの最大が8EB、最大ファイルサイズは8EBとなっており、メモリなどを多く消費する癖があるが、ポテンシャルが高く、全体的にも高いパフォーマンスを発揮するファイルシステムとなっている。
FAT
「File Allocation Table」の略であり、最も古典的なファイルシステムとなっている。ジャーナリングには非対応で障害耐性にとぼしい、ファイルシステムの最大サイズは2GB、最大ファイルサイズ2GBとなっている。利点としてほぼ全てのOSで読み書きが可能となっている。
FAT32
FATの拡張であり最大2TBまでのディスクを管理出来るようになっている。最大ファイルサイズは基本的には2GBでうちどめとなっている。こちらもジャーナルには対応しておらず、障害耐性にとぼしい。
NTFS
現状のWindowsのデフォルトファイルシステムとなっている。ジャーナルに対応しているので障害耐性が向上している。最大ディスクサイズは256TB、最大ファイルサイズは16TB、Windows8以降256TBとなっている。一応にLinuxでも書き込みが可能なファイルシステムとなっているが推奨はできない。あくまでもWindows上のジャーナリングファイルシステムとなっている。
フォーマットする前にパーティションを確認する
「パーティション」とは要はファイルシステム上の区切りであり、仕切りがある前後では別の領域ドライブとして認識される。
Windowsで例をあげると一つのドライブをCドライブとDドライブにわけて使用するパターンなどがパーティションの例となる。
Linuxの場合sda1やsda2などとなる、外付けの記憶媒体の場合大概sdb1となるだろう。
ネーム規則は
sd<アルファベット一文字>
認識されている記憶媒体はsdのあと認識されて順にa,b,c,・・・となる。
sda<番号一桁>
はパーティションの番号を表す。
例えばsda1としたらsdaの記憶媒体の一番目のパーティションとなる。記憶媒体の認識情報とパーティション番号は「dmesg」コマンドで確認できる。
# dmesg
実際にフォーマットしてみる
基本的にmkfsコマンドを使用するとよい
# mkfs -t ext4 /dev/sdb1
などとするとsdb1がext4形式でフォーマットされるXFSを使用する場合
# mkfs -t xfs /dev/sdb1
とする。
実際に使用する場合はマウント作業が必要
フォーマットした後実際にLinux上で記憶媒体を使用するには「マウント」という作業をしなければならない。Windowsであればほぼ自動的にマウントと同じようなことをしてくれるが、CUI環境のLinuxなどでは手動でマウントする必要がある。今回の例では「/mnt/memory」というディレクトリを作成指定している。
マウントするには「mount」コマンドを使用する。
# mount /dev/sdb1 /mnt/memory
「df」コマンドで確認してみる。
ディレクトリ「/mnt/memory」にデバイスがマウントされ、使用準備が整う。取り外しをするときは必ず「umount」コマンドを使用する。
# umount /mnt/memory
アンマウントした後も「df」コマンドで確認しよう。
まとめ
このページではLinuxのフォーマットについてまとめてお伝えした。ぜひ参考にしていただければと思う。
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