【資格】OCJP Silver取得のための勉強方法(参考書もご紹介)

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OCJP Silverとは、Oracle Certified Java Programmer, Silver SE 8の認定資格である。本記事ではその詳細内容、勉強方法について解説する。

この資格保有者はJavaプログラミング言語を用いてアプリケーション開発を行うための基本的な知識を既に持っており、かつ、経験豊富な技術者の指導を受けて開発作業が行えるプログラマであることを認定する資格である。ここでいうアプリケーションとは、ユーザが行う業務を支援するために開発されるプログラムのことである。

この認定試験に合格するならば、Java言語を使用した開発を行うためのプログラミング・スキルだけでなく、開発プロジェクトで発生する問題に対応可能な能力を持っていると認定される。

OCJP Silver資格は、Java SE 8 Programmer Iの試験に合格することにより取得できる。

これから、合格のための勉強法について説明する。

最初に必要なことは、試験の範囲を知ることである。この記事の「試験の範囲」のセクションに試験項目とその詳細がある。この項目から試験範囲がJavaプログラミング言語を使ったオブジェクト指向プログラミングに加えライブラリ(Java API)を使用する実践的なプログラミングであることが分かる。

次に、参考書を使って試験項目をひとつひとつ順を追って勉強する。その後、問題集を使って理解できたかを確かめる。もし間違った問題があれば、しばらく時間をおいて勉強しなおして問題に正しく答えられるまで、勉強と問題を解くことを繰り返す。こうして、全問正解を目指す。

どんな参考書や問題集を選んだらよいかと言うと、まずはこの「オラクル認定資格教科書」である。この本を読んで内容が理解できて、問題集も付いているのでその問題もすらすら解けたら準備はできたことになる。

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  • オラクル認定資格教科書 Javaプログラマ Silver SE 8
  • 著者: 有限会社ナレッジデザイン山本道子
  • 発行所: 翔泳社
  • 発行日: 2016/02/11

しかし、これだけでは不安なので、もっといろいろな問題に挑戦して練習を積まないと思う人には、おすすめしたい問題集がある。

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  • 徹底攻略 Java SE 8 Silver問題集[1Z0-808]対応
  • 著者: 志賀澄人/株式会社ソキウス・ジャパン 編
  • 発行所: インプレス
  • 発行日: 2016/01/21

一方、現実はそんなにあまくないということが分かったら、別の参考書が必要になる。より実践的なプログラミングをするためにはライブラリの使い方やオブジェクト指向プログラミングの主要な概念(クラス、継承、カプセル化、ポリモフィズム)にういて体系に学ぶ必要がある。

そうであれば、もっとわかり易く実践的なJavaプログラミングを解説した参考書が必要である。例えば、「スッキリわかる Java入門 実践編」などは、実践的なJavaプログラミングを分かりやすく体系的に解説している。

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  • スッキリわかる Java入門 実践編 第2版 (スッキリシリーズ)
  • 著者: 中山清喬
  • 発行所: インプレス
  • 発行日: 2014/9/22

さて、実際の問題はどのようなものだろうか。

サンプル問題

参考書や問題集を買う前に試験の内容がどんなものかを知りたかったら、オラクルのホームページに7つのサンプル問題がある。

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https://education.oracle.com/pls/web_prod-plq-dad/db_pages.getpage?page_id=303&p_certName=SQ1Z0_803&p_org_id=70&lang=JA

先にどの段階から勉強するかを決めるための基準として取り上げたオブジェクト指向やライブラリを実践的に利用する問題もある。その問題に挑戦すれば、どの段階から学んだらよいかがおおよそ分かるだろう。

試験の範囲

試験項目は、下表の通りである。項目については、オラクルのホームページに掲載されているが、ここではさらに説明を加えてわかり易く紹介する。

試験項目

必要とされるスキル

Java言語の基本

  • ソフトウエアの部品を組み合わせてアプリケーションを作成できる。これには、変数のスコープ(範囲)やクラスの構造が定義できること、パッケージをインポートしてアクセスできるようにすることが含まれる。
  • 実行可能なJavaアプリケーションを作成して、コマンドラインから実行できる。
  • Javaの機能、プラットフォームの非依存性、オブジェクト指向、カプセル化などについて説明できる。

Javaのデータ型の操作

  • Javaのデータ型は、大きく分けてプリミティブ型とオブジェクト参照型に分けられる。この型を使って宣言される変数にどのような違いがあるか説明できる。
  • オブジェクトが作られてから消えていく過程について説明できる。
  • オブジェクトのフィールドに値を書き込んだり、読み込んだりする方法を理解している。
  • ラッパークラスを使ったプログラムの開発ができる。

配列の作成と使用

  • 一次元配列と多次元配列を宣言し、使用することができる。

ループ構造の使用

  • 3つのループ、whileループ、拡張を含むforループ、do whileループを使って繰り返し処理のプログラミングができる。
  • ループと共にbreakやcontinueを使って、繰り返し処理の流れを制御できる。

メソッドとカプセル化の操作

  • メソッドを書くことができる。メソッドには引数や戻り値があり、オーバーロードされることも含まれる。
  • クラス・メソッドとクラス・フィールドが書ける。
  • コンストラクタを書くことができる。コンストラクタには引数があり、オーバーロードされることも含まれる。
  • アクセス修飾子を使ってクラスやメソッドやフィールドのアクセス制御を行うことができる。
  • カプセル化の原則をクラスに適用してクラスを作ることできる。
  • メソッドの引数がオブジェクト参照型かプリミティブ型かによる違いを説明できる。

継承の操作

  • オブジェクト指向の概念のひとつである継承について説明できる。
  • ポリモフィズムを使ってコードを書くことができる。
  • オブジェクト参照変数を扱うとき、キャストが必要かどうかを判断できる。
  • キーワードthisとsuperを使ってオブジェクトとコンストラクタにアクセスすることができる。
  • 抽象クラスとインタフェースについて理解し使うことができる。

Java APIの主要なクラスの操作

  • 文字列を作成し扱うことができる。扱うとは、二つの文字列を結合したり、文字列の中の特定の言葉を検索したりするなどの操作のことである。
  • Javaのクラス・ライブラリの中にあるStringBuilderクラスを使用して文字列データを扱うことができる。
  • Javaのクラス・ライブラリの中にあるjava.time.LocalDateTime、java.time.LocalDate、java.time.LocalTime、java.time.format.DateTimeFormatter、java.time.Periodクラスを使用して日付データを扱うことができる。
  • Javaのクラス・ライブラリの中にあるArrayListクラスを使用して複数のデータを扱うことができる。
  • Predicate式を返す簡単なラムダ式を書くことができる。

これらの項目を見ると、Silverの試験はBronzeと比較してより高度な知識とスキルが求められることが分かる。

まとめ

本記事ではOCJP Silverを取得するにあたり、どのような書籍を参考にしたらよいのか、試験範囲はどのようなものなのかを簡単に紹介した。取得の際には参考にして頂きたい。

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