From: リスキルテクノロジー 松田航
新宿本校にて、、、
Linuxを使いたい時などに、
パソコンそのまま使うのは大変ですよね?
今回は
1台のパソコンを
2台にも3台にもすることができる
「仮想化」+「VirtualBox」
についてお話ししましょう。
仮想化って何ですか?
一般的には
パソコン1台につき
1つのOSがインストールされています。
ですが、
新しい環境が必要になった時、
毎回新しいパソコンを
購入するのは費用がかかってしまいます。
この問題を解消するのが...
「仮想化」
...という技術で、
1台のパソコンの中に、
複数のOSを同居させることを
可能とする技術です。
仮想化で作られた環境を...
「仮想マシン」
と呼び、仮想マシンで動作するOSを...
「ゲストOS」
と呼んでいます。
つまり、
仮想化されたパソコンには
複数の仮想マシン・仮想OSが同居しています。
仮想化を理解するには、
賃貸マンションをイメージしてください
マンションの空き部屋を
別のOSに貸し出すようなイメージです。
この例だと
空き部屋が仮想マシンですね。
内装やインテリアは
住む人によって違うのでさまざまです。
内装が仮想OSにあたります。
同じ物件を使っているので、
物理的な資源は共有しています。
つまり、
CPUやメモリーなど、
パソコンが持つ資源をシェアして
複数のOSを動作させることができるのです。
仮想化するには仮想化ソフトが必要
仮想化するには
専用のソフトをインストールして、
仮想環境を作ります。
代表的な仮想化ソフトを
いくつか見てみましょう。
■1:VMWare
アメリカのVMWare社が開発した
仮想化ソフトウェア。
サーバーの仮想化など
多くの企業で採用されています。
個人用途には
VMWare Playerがあり、
業務用のVMWareと
同じ仮想化技術が使われています。
■2:VirtualBox
DBやJavaで有名な
アメリカのOracle社の仮想化ソフトです。
商用利用すると
ライセンスが必要となるVMWareと異なり、
オープンソースなので
無料で使用することができます。
■3:KVM
Linux標準の仮想化技術で
イスラエルのQumranet社が開発した仮想化ソフトです。
正式名称は
「Kernel-based Virtual Machine」
と言い、
Linuxカーネルの機能を
最大限に利用することができるソフトです。
■4:Xen
イギリスのケンブリッジ大学で
研究されたソフトがベースの仮想化ソフトです。
こちらもオープンソースなので
無料で仮想化環境を作ることができます。
VirtualBoxで仮想マシンを作ろう!
仮想化するには
どのようにすればいいのでしょうか。
実は意外と簡単に
仮想環境を作ることができるのです。
VirtualBoxを使った
仮想マシンの構築法をご紹介しましょう。
まずは、
VirtualBoxをダウンロードします。
「VirtualBox platform packages」
にあるリストから、
仮想環境を作りたいパソコンの
OSに合うソフトウェアをダウンロードします。
ダウンロードしたら、
インストールしましょう。
インストール時に
いろいろ設定画面が出ますが
特に変更する必要はありませんので、
そのままインストールしてください。
インストールが終わったら
VirtualBoxを起動して仮想マシンを作りましょう。
「新規」ボタンをクリックします。
ゲストOSはCentOSにします。
(CentOSのDVDイメージファイルが必要です)
ゲストOS(今インストールしているこれのこと)に
割り当てるメモリーの量を指定します。
上限はパソコンで使える
メモリーの最大量ですので、
あまり負担をかけ過ぎないように
設定しましょう。
仮想マシン用の
ハードディスクを作成します。
ハードドライブのファイルタイプは
「VDI(VirtualBox Disk Image)」
物理ハードドライブにあるストレージは
「固定サイズ」
ファイルの場所とサイズでは
「16.00GB」
...に設定して
「作成」ボタンをクリックします。
サイズはパソコンの
空き容量にあわせて設定してください。
これで仮想マシンができました。
CentOSを選択して
画面上の「起動」ボタンをクリックします。
最初の起動ですので…
「起動ハードディスクを選択」
という画面が表示されますが、
右のフォルダアイコンをクリックして…
あらかじめダウンロードしておいた
CentOSのDVDイメージファイルを選択します。
これで
CentOSのインストールが開始されます。
仮想環境に接する機会はますます増える
仮想化技術は
多くの企業が採用している技術です。
レンタルサーバーなどでは
1台のサーバーに複数の仮想マシンを構築し、
仮想マシンを
レンタルするサービスが多いです。
また、
実際にサーバーを購入すると
コストや維持費がかかるため、
自社サーバーを仮想化する企業も増えています。
インフラエンジニアだけでなく
アプリケーションエンジニアでも
仮想環境に接する機会は
これからますます増えて行くことでしょう。
仮想化技術についての
基本的なノウハウを持つようにしてください。
リスキルテクノロジー
松田