Linuxの基本操作としてまず覚える必要があるのが、ファイルの操作だ。
ファイルという言葉は、WindowsでもMacでも同じように聞くのでイメージはついていると思う。
このページではLinuxのファイルとファイル操作について基礎からご紹介しよう。
目次
Linuxのファイル
Linuxのファイルとは?
Linuxのファイルは、特別なものではない。WindowsやMacのそれとまったく同じものだ。
上の図の2つはどちらもファイルだ。Wordで作ったドキュメントや、メモ帳で作ったテキストファイルなどデータの塊をファイルと言う。
Linuxではコマンドで動かす黒い画面(CUI)で見ることが多いため、名前だけでアイコンがなくイメージがしにくいかもしれない。しかし、まったく同じものをイメージしながらファイル操作を覚えるとわかりやすいだろう。
ファイルの一覧を見る
Linuxだとそもそもファイルを見ることができない。ログインした後はこのような画面が出てきて、わかりにくいだろう。($の左に書いてある部分は違っても構わない)
これはWindowsやMacで言うと、フォルダを開いている状態だ。
開いているだけで中身は見ていない形になる。ファイル一覧を確認するときに使うのが「lsコマンド」だ。
$ ls
実際やってみると、次のように何も変わらずまた「$」が出てきた。
これはフォルダに何も入っていないということだ。後ほど入っている状態でも確認をしてみる。
Linuxのファイル操作
概要はなんとなく掴めたと思うので、実際の操作をやってみよう。操作とはファイルの作成やコピー、名前の変更などだ。
ファイルの手っ取り早い作成方法
まずは操作するためファイルをいくつか用意しておきたい。ファイルを作成する方法はたくさんある。WindowsでもWordを使って新規保存したり、Excelを使って新規保存したりと色々な手段があるはずだ。
おいおい色々な方法はお伝えしていくが、一番手っ取り早く作成する方法をお伝えしよう。「touchコマンド」を使う
$ touch ファイル名
これで中に何も入っていないファイルが作成できる。実際にやってみよう。
$ touch test.txt
また何も出ずに$が表示されてしまっている。この状態からlsコマンドで中身を確認してみる。
今度は「test.txt」という文字が表示された。lsコマンドでファイルを閲覧したら、今開いているフォルダ内でtest.txtファイルが見つかったという表示だ。
もうひとつ作って、再度lsを叩いてみる。
$ touch test2.txt
今度は「test.txt」「test2.txt」という2つのファイルが確認できた。touchとlsの使い方はおおむねわかっただろうか?
※ 画面を綺麗にするために「clear」というコマンドを使って画面を綺麗にした後に「touch test2.txt」を打っている。特にやる必要はない操作だが、「画面が違う!」と引っかかってしまう方がいるかもしれないので、一応ご共有しておく。
ファイルのコピー
続いての基本操作はコピーだ。Windowsであれば、「右クリックからコピー」でコピーし、「右クリックから貼り付け」でコピーを作成できる。
これと同じ操作をLinuxでするときは「cpコマンド」を使う。
$ cp コピーするファイル名 コピー先のファイル名
実際にやってみる。
$ cp test.txt test_copy.txt
このようにtest.txtファイルをコピーして、test_copy.txtファイルが作成された。
cpコマンドにも色々とオプションがある。次のページで詳しいので、興味があれば確認していただきたい。
ファイルの名前変更
続いてこれもよく実施するファイルの名前変更だ。これには「mvコマンド」を使う。moveの略なので、本来的にはファイルの移動のためのコマンドだ。Linuxではこの移動コマンドを使って名前を変更する。移動についてはLinuxのディレクトリに関するページで取り上げる。
$ mv 名前変更ファイル 変更後の名前
で名前の変更が可能だ。実際にやってみる。
$ mv test2.txt test2_mv.txt
test2.txtからtest2_mv.txtに名前を変えるコマンドだ。
このようにtest2.txtからtest2_mv.txtに名前が変更されたのが確認できた。mvコマンドについては下記が詳しい。
ファイルの閲覧
ファイルの中身を見る方法をご紹介するが、現在どのファイルも空で見ても面白みがないため、ファイルの中身を入れてみよう。
下記のように打ってほしい。
$ date > test.txt
「>」の意味はまだわからなくて構わない。dateコマンドは日付を出力するコマンドで、それを矢印の向き(text.txt)に入れているくらいのイメージで十分だ。
ファイル閲覧の方法は様々ある。一番簡単なcatコマンドを試してみよう。
$ cat ファイル名
でファイルの中身を見ることができる。
このようにtest.txtファイル内に日付のデータが入力されているのが確認できた。catコマンドの詳細については下記を参考に。
ファイルの削除
最後はファイルの削除だ。ファイルの削除には、rmコマンドを使用する。removeの略だ。
$ rm ファイル名
実際にやってみよう。
このようにtest2_mv.txtが削除できた。
まとめ
このページではLinuxでのファイル基本操作についてまとめてお伝えした。
これらのコマンド操作はLinuxを使う上で必須になってくる。はじめは大変かもしれないが、必ず覚えておきたいコマンド群だ。
何度も繰り返して、指になじませてしまおう。