エンジニアになりたいが、どのプログラミング言語を習得すればいいのだろう?と悩んではいないだろうか?
今回は最初に習得しておきたい、初心者におすすめのプログラミング言語を厳選して4つ、そしてあわせて習得しておきたい言語を1つ加えて紹介しよう。
目次
初心者におすすめのプログラミング言語4選
それでは早速紹介してゆこう。数あるプログラミング言語の中から、人気があり、かつ初心者向きの言語を4つ厳選してみたので参考にしてほしい。
PHP
「PHP」はもともとWebサイトを作るためにできた言語だ。
多くの改良を重ねて機能拡張した歴史を持ち、「Webプログラミングと言えばPHP」と呼ばれる程まで普及した。
文法も簡単で読みやすいシンプルなソースコードを書くことができるため、初心者が最初に習得する言語として人気のある言語だ。
とにかく簡単に書くことができて、若干おかしなプログラミングもPHP側でいいように解釈してくれて、動かしてくれる。
「細かい指示はいらなくて楽し、作業も早いけど、その分仕事もざっくり」という人をプログラミング言語に例えたらPHPになる。
もちろんきちんと書けば、大規模なWebアプリケーションも作ることができる。
実際、規模の大小を問わず多くのシステム導入実績を持つ言語で、Yahoo!や楽天、サイボウズなど大手企業のシステムにも採用されている。
フレームワークというWebアプリケーションを早く正確に作るためのテンプレートのようなものも多数色々な人が作っており、使いやすいものが多い。
PHPはプログラミング初心者にとって習得しやすく、手軽にWebアプリケーションを学べる言語だ。インターネットなどの情報も豊富で、比較的理解もしやすい言語なので、楽しみながらWebアプリケーションのノウハウを学ぶことができるだろう。オススメのプログラミング言語だ。
Ruby
Rubyは1995年にまつもとゆきひろ氏によって開発された純国産のオブジェクト指向プログラミング言語だ。
国産のプログラミング言語ということで特に日本で人気があるが、アメリカのTIOBE Softwareが実施している話題のプログラムランキングでは常に10位以上をキープしている、海外でも人気の言語である。
フリーウェアなので誰でもRubyプログラミングを学ぶことができるが、商用利用する場合にはソースコードの同時配布またはソースコードの入手先を明記しての配布が必要となる。
Rubyはシンプルなソースコードを書くことができるのが特徴で、言語的な制約も少なく、柔軟性の高いプログラミングを可能とする言語だと言える。
Rubyのフレームワークとしては、世界中に愛用者がいるWebフレームワークである「Ruby on Rails」、小規模Webアプリケーション向けの「Sinatra」、SinatraにMVCモデルの概念を加えた「Padrino」などがある。
いずれを学んでも問題はないが、これからRubyを学ぶなら圧倒的シェアをもつ「Ruby on Rails」を学んでおいた方がいいだろう。
Rubyは他の言語と比較しても習得しやすいと言われており、初心者向けの言語としても適している。ソースコードも読みやすく理解しやすいので、最初に習得する言語として選んでみるのもいいだろう。
Python
Pythonは1991年にオランダ人プログラマであるグイド・ヴァンロッサムによって作られたプログラミング言語だ。
Python(パイソン)とは爬虫類の「ニシキヘビ」の意味で、Pythonのマスコットキャラクターにもなっている。
誰でも自由にプログラミング、配布、商用利用することができる。オブジェクト指向や関数型など、複数の形式でプログラムを書くことができ、簡潔で読みやすいソースコードでのプログラミングが可能だ。
PythonフレームワークとしてはWebフレームワークである「Django」、Djangoに比べて軽量な「Flask」、シンプルな「Bottle」などが有名で、Pythonプログラミングにチャレンジしたいならこれらのフレームワークを使ってみることをおすすめする。また、WindowsのCOMコンポーネントや.NET Framework、さまざまなプログラム連携を可能とするCORBAにも対応しているので、開発の幅は広い。
海外での人気が圧倒的だ。プログラミング言語の中で、シェアを伸ばしているのはPythonくらいのものだ。
日本ではまだ開発事例が多いとは言えないが、Pythonを使ったシステム開発事例も少しずつ増えてきており、これからが期待される言語だ。将来性を考えると、もっともおすすめしたいプログラミング言語のひとつになる。
また、そもそもプログラミングしやすく、読みやすいソースを書くことができるので、初心者向けのプログラミング言語としては適していると言えるだろう。
Java
「Java」は1990年代前半にアメリカのサン・マイクロシステムズ社によって開発された、オブジェクト指向プログラミング言語だ。
サン・マイクロシステムズ社はOracle社に買収されたため、現在ではJavaはOracle社から提供されている。ちなみに、名前の由来は開発メンバーが通っていたカフェで提供されるコーヒーのブランドと言われているが、実際には定かではない。
Javaはなんでも作れる。Webサービスも、インストール型のソフトウェアも、機械を制御する制御系システムも、スマートフォンアプリもなんでもだ。Javaそのものがそういう理念のもと作られている。
JavaはC言語やC++などの構文に似ており、またPHPやPythonなどのWeb系言語に比べると言語的な制約も多いため、初心者はJavaの習得を敬遠しがちだ。
しかし、Javaを習得することでプログラミングの基礎力が身に着くというメリットは非常に大きい。基礎がしっかりしていると、将来的に他の言語を習得する際にストレスなく習得しやすくなるという点もメリットのひとつだろう。
そのため企業の研修のほとんどはJavaで行われる。
生涯エンジニアとして活躍してゆきたいのであれば、Javaは身に着けておきたい言語の第一候補だ。基本から学び仕事に直結させたいならJava以外を選択する必要がない。
さらに覚えておきたい言語はコレ
ここまで初心者におすすめするプログラミング言語を4つご紹介したが、ここでもうひとつ、追加でおすすめしておきたい言語を紹介しよう。
もしWebアプリの開発をしたいのであれば、ぜひとも知っておきたい言語だ。
JavaScript
https://developer.mozilla.org/ja/docs/Web/JavaScript
「JavaScript」は1995年にアメリカのネットスケープコミュニケーションズ社のエンジニアであるブレンダン・アイクによって開発された言語だ。
ChromeやInternet Explorerといった、インターネットを閲覧するWebブラウザというソフトの上で動く。あなたが今見ているこのページでもJavaScriptは動いている。
このJavaScript、何に使えるかというと動きのあるサイトを作ることができる。
JavaScript単体でシステム開発を行うケースはほとんどないが、PHPやRubyなどといった言語でサーバーサイドのプログラミングを行い、Webページのデザインを行う時にHTMLやCSSといった言語に加えてJavaScriptでコーディングを行うケースは多い。
また、システム開発において、サーバーサイドプログラミングとデザイン作成が分業で行われる機会が増えているため、JavaScriptを習得しているWebデザイナーも多くなってきた。
PHPなどのサーバーサイドのプログラミング言語を習得するなら併せて習得しておけば心強く、またデザイン系や動的なWebコンテンツを作ることに興味があるなら、なおさら習得しておきたい言語だと言える。
初心者がプログラミング言語を選ぶときのポイント
最後に初心者がプログラミング言語を選ぶときのポイントをご紹介しておこう。
どんなエンジニアになりたいか? から考える
今回紹介したプログラミング言語は、いずれを習得してもエンジニアへの道は開ける。だからといって何でも良いというのではなく、まずはどんなエンジニアになりたいかを想像してみるのが良い。
例えばサーバーサイドもデザイン周りも手掛けたいならPHP+JavaScript、Android開発をしたいならJavaといったようにだ。あなたがなりたいエンジニア像を定めることで、具体的にどう進めば良いのかをということを知ることができる。
どんなエンジニアになりたいか、もっとわかりやすく言うと「何を作ってみたいか?」。FacebookのようなWebサービスでもいいし、Excelのようなコンピュータから起動できるソフトでもいいし、スマートフォンアプリでもいい。
まずは想像してみて、そこをモチベーションにすることをおすすめする。
また、1つの言語を習得することは基本だが、システム開発においては同時に複数の言語知識が必要になるケースが多い。たとえばWebアプリケーションを開発したいならば、PHPやRuby、Javaなどのサーバーサイド言語だけでなく、JavaScriptやHTML、CSSといったWebページに関する言語も知っておきたいところだ。
完全にマスターしなければならないという程ではないにせよ、せめて簡単な読み書きができるくらいのスキルは必要だろう。
人気の度合いや傾向を参考にする
自分が作りたいものから考えるのも大事だが、例えばWebサービスであればPHPでもRubyでもPythonでもJavaでも作ることができる。結局迷うことに変わりはないだろう。
迷ってしまう方は、人気の度合いや傾向を参考にするといい。プログラミング言語の人気を把握しておけばどの言語を選ぶべきかの参考になる。
なぜなら、「プログラミング言語の人気 = 仕事の多さ・参考資料の多さ」だからだ。
実際に調べてみると次のようになっている。
Javaが圧倒的な人気を保ち続けている。使える場所の豊富さも、Androidの広がり方も含めて妥当な結果だろう。
続いて、PHPとJavaScriptが同数程度になっている。また、Pythonは唯一検索数が増えているプログラミング言語でもうすぐPHPに追いつきそうだ。
Javaを第一候補としつつ、Javaが難しいということであれば、PHPとPythonで検討するというのがいい選択肢だろう。
まとめ
初心者におすすめのプログラミング言語を厳選して紹介してきたが、習得したい言語は見つかっただろうか?
他にもプログラミング言語は多数あるが初心者向けではPHP・Ruby・Python・Javaから選ぶべきだ。
ぜひこのページを参考にして、プログラミング学習をスタートしてほしい。
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